テスラコイル製作日記 Vol.1

 エジソンに比べてあまり有名ではない発明家ニコラテスラ.晩年は「人工地震発生」「殺人光線」「地球を半分に切って破壊する」などユニークな研究に進んだために,一部の人間からはエセ科学者みたいな扱いを受けていますがちゃんとした学者(発明家)さんです(笑.
 交流システムの実用化や高周波の研究で有名で,テスラは磁束密度の単位(T)にもなっています. ニコラテスラはさまざまな物を発明したようですが,その中でも特に有名な,テスラコイルを今回は製作して見ました.テスラコイルは単純な高周波発生装置で,そのコイルから発せられる紫色の放電はなんだか未知のパワーを感じてくるような不思議な魅力を持っています.
 テスラコイルを見たことがないという人は下の写真をごらんください


 今回つくったコイルはこんなに大きなものではないです(^_^;

 さて,僕が作ったテスラコイルなんですが…,ちと数値計算がいいかげんすぎたかな(滝汗
放電しない可能性大なんですが….一次コイルと二次コイルは完成しました.二次コイルをまくときに計算どおりに負けないので鬱(笑.

 可能な限り,日用品や,ホームセンターで手に入るもので物理実験を行うのがキッチンケミスト…ではない キッチンフィジスト(台所物理学者)と呼びます(嘘
キッチンフィジストの極意は,「試薬を日用品から作る」と似たように「電子電気部品は自分可能な限り自分で作る」というものです.コンデンサーなんて買ってはいけません,自分で作れ作れ(爆

二次コイル(Secondary Coil)の設計


 これが,私の作った二次コイルです.高さ250mm,にφ0.5mmのエナメル線を450回,隙間なくまいて作りました.二次コイル設計の際には縦横比(高さ:直径)が3:1〜5:1になっているのが望ましいのですが,私の場合は5.96:1なっています(笑,まぁこれは「望ましい」程度なのでまぁいいかなっと.一応小数点切り捨てたら5:1になりますしね(爆.心は塩ビパイプで近くのコーナンで買ってきました.塩ビは切る際にのこぎりの歯にカスがつまって切りにくいので…加工しにくいかもしれません,でも安いです.

一次コイル(Primary Coil)の設計

 一次コイルの形は三種類あるそうですが,私は地面に平行に渦巻状にする方式をとりました.一次コイルには直接高電圧が流れますし.高周波も流れますので,直径も太くて重量もある程度のものが望まれます.私は φ1.9mmの銅線を使いました.(できればもっと太いものがいいんですが…)

 右の写真が一次コイルを設置するベースです.材木は加工しやすく安いファルカタという木を使いました,これもちかくのコーナンでさまざまな形のものが安く売られていました.堅さはそうですね…バルサをもう少し堅くしたような感じでしょうか.ペケ状のリブはバルサで作りました.このベースにφ1.9mmの銅線を渦巻状にまいていきます.

 こちらが,銅線をまき終えた時のものです.ペケ状のリブに切り込みを入れておき.50mm間隔でφ1.9mmの銅線を渦巻状にまいてきます.これはかなり重労働でしたよ…なんかまき終わったそばからコイルが上にあがっていってしまって…瞬間接着剤でとめながらまいていきます.そうしないとまいて行くそばからほどけていきます(笑.

 まき終わったらコイルの末端は必ずゴムキャップなりでとめておきます,さもないとテスラコイル作動中にここから放電する可能性があります.私はホットボンドを使って末端処理を行いました. 計算結果いわく私のコイルでは一次コイルの巻き数はこんなにもいらないそうです,せいぜい3〜6回程度らしい….調整する可能性があるので,それに対応できるようこんなに巻きました.


 二つを合体させると…


 こんな感じですね


高電圧発生装置をどうするよ?

このテスラコイルですが,電源には家庭用100vを使ってそれをkv(キロボルト)程度まで昇圧させなければなりません,そこで高電圧発生装置が必要になってくるわけです
 高電圧発生装置ですが.昇圧トランスにはたくさんの種類があります.一つはそう「ブタ」と呼ばれている 皆さんおなじみの送電用の電柱についているあのバケツみたいなやつです,あれをどっかから入手してきて使うということです.この方法は大きなテスラコイルを作るときには検討しなければならない方法ですが,今回つくったコイルはそんなに大きなものではないのでこの方法は却下…っていうか入手方法がわからない(笑 (※もし入手できたとして,PCBが使われている物は避けましょう,有毒ですしなにより処理に手間がかかります.PCB使ってるやつなんてもうないかw)
 もう一つは電子レンジ用のトランスを使うことです.電子レンジの電磁波発生装置であるマグネトロンを作動させるために,電子レンジの中には2kv程度の昇圧トランスが使われています.ついでに耐電圧が高いコンデンサーも入手できるので,粗大ゴミなどからとってくるのもいいかもしれません…家電リサイクル法が施行された今では厳しいかもしれませんねぇ….
 次に,ネオンサインを光らす際に使われているネオントランスを使うという方法です.ネオントランスはテスラコイル作成の際に最もよく使われる昇圧トランスで価格も安めです.もっともポピュラーなものは50kv 60mAのものですが,これにはさまざまなものがありますそして何より入手がしやすい…(昔は…)

 というわけでネオントランスを探しに大坂日本橋まで行きました.ジャンク屋や照明器具を扱っているところを回ること2時間…
どこにも売ってねぇ〜〜〜
売ってないんですよ(汗
唯一日本橋のいかにもな雰囲気のジャンク屋のおじさんに尋ねてみたところ

わたし「ネオントランスってありません?」
おじさん「ネオントランスか…昔はようみかけたんやけど…最近は見かけんなぁ,昔はよく売ったわ」

わたし「(OMG)ありませんかぁ…じゃ…ネオントランスじゃなくてもいいんで…ほかに昇圧トランスないですかねぇ〜」
おじさん「昇圧トランスやったらこれぐらいか…(ホコリまみれの赤い箱状のトランスを出してくる)」

わたし「ちょっとそれ見せて…Input:100v 60kHz Output:+6kv〜-7kv…もう少し高い電圧のものありません?」
おじさん「う〜んほかにトランスやったらここにあるで」

わたし「う〜ん,昇圧どころか減圧トランスばっか…殆ど電化製品のものやなぁ…」
おじさん「まぁうちはそれぐらいしかないで…」

わたし「この赤いやつ動きますか?」
おじさん「テスター当ててみたらよろしいでんがな」

わたし「やってみてくださいよ」
おじさん「OKIIZO」

おじさんコンセントを取り出してきて.

おじさん「ほれそこにテスターあるやろ,あててみぃ」
私「…おじさん,このテスター最高でも1kvレンジしかありませんぜよ?」

おじさん「…(長い沈黙の後)んじゃテストできひんがな…」
私「もうええですわ,それくださいな」

おじさん「あい,3500円ね」
私「…2500にして」
おじさん「OKIIZO」


 まぁトランスなんてそうそう壊れるもんじゃないですし…カケということで.おじさんも私が店を出るとき 最後に「まぁ大丈夫やと思うで…」といってましたしね(笑

 最後にシリコンハウスにいってモータードライブ用トランジスターとコンセントとコンデンサーを買って帰りました,ここでもまた問題が…

 15kv耐圧コンデンサーなんて売ってません!!(TT

 そして部品を厳選した結果買ってきたものはこれ


 昇圧トランスとコンデンサーとコンセントです…しかし,このコンデンサ…耐圧が…ギリギリ6.5kv… AC利用ではコンデンサーの耐電圧はさがりますので…まぁ「コンデンサーは表示の二倍ぐらいの電圧をかけてもまぁ大体平気よ!」と風のうわさで聞いたのでそれを信じてGO!! Going My Way!!

日本橋って部品あつまらねぇなぁ!!
と最後に叫んで帰りました(嘘,あまりにマイノリティーな部品を集めるのには日本橋はだめなのかもしれません…

 ああそうそう,もう一つの手がありましたよ高電圧発生装置…,コッククロフト・ウォルトン回路を自作すればよいのです.これで万事解決!!かもしれませんです…

 かえって早速テスター当てて調べてみました,昇圧トランスってのは大体アンペアの値が極端に低いと相場が決まっています.だからアンペア測定にしてやったら壊れてるか壊れてないかチェックできるじゃないか!! …500mAレンジで測定…あれ針がふれないぞ…
 いゃな予感を振り払いつつ…もう一度!!,やっぱりふれない…まさか!!壊れていたのか!!
テスターを取り払ってコンセントを差し込むとトランスから「じーーーーー」という音が聞こえます.おお 壊れてない壊れてない!!25mAレンジに切り替えてやってみると針が振り切れました.よかったよかったこいつは壊れてなかったですね,というわけでトランスを2500円でGetしました

 一番苦労いたしました…

 よくよく考えたら,日本橋に言ったのは日曜日なんですよ.しまっている店がたくさんあって…大変でした…つうことはしまっていた店にはあったのか!?

 そんな分けない…そんな分けない…

 コンデンサーぐらい自分でつくろう!!
vol.2に続く…